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       今までの記憶のかけらの残像です。    小さすぎる私の心のシャッターですが、、、。

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2011年12月24日 (土)

おふろ・・・・新月の夜を前に。

お風呂でイスに腰掛けている。

今日の出来事を回想する。

会話の途中で遮って一方的にしゃべり尽くして自分だけ気持ち良い状態で終わった。

彼女の心の溜息が聞こえた。

この間は叱られた。嬉しかった。                  

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こちらも叱った。「うるさい。」「うるさい。」でもゆるしてくれた。

どちらも嬉しかった。

「、、、。」は女性には初めて口にした。好き、、よ。を込めて。

怪訝、嫌味、嫌悪、そのいずれか何でもない。

これまでで一番幸せです。心配してもらうのは嬉しいです。

お水で体を拭いてる。時々流す。その水でさえ流れるときは体の熱に塗れてお湯の様に

熱くなって流れていく。れっきとしたお水なのにです。体の熱に触れてお湯に成る。

熱いシャワーを浴びてるのに、しっかりと相手の体の熱に溺れるような体感をした時が

あった事を思い出す。そのひとの体を思い出す。互いに熱ってあついのに気がついた。

急に悲しくなった。それはそのせいではない。自分のスネなどを洗っていて起きたこと。

何時もやるのです。洗い始の最初は確かに自分自身の足です。脛です。

「おとうさん。」と心で思った瞬間に、心に父への慕情を差し込んだ瞬間に、

私の足は父の生身の足になる。父の足に化身する。

生前に見た父の色白の足、それは川遊びだったり、ステテコに足を差し込んでる

光景だったり、今生のお別れに際して装束を純白に変えた黄泉へのお別れの際にみた

蝋びた氷のように冷たい足でもあったし、作業着に隠れた長靴姿の足でもあった。

とうさん。そうつぶやくと父の足を洗ってるように感じてくる。見えてくる。

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それが今の自分。

父がこさえた私は、その父の形見の足で支えられて

今を生きている。

それを支える幾数多の先祖の足も垣間見えてくる。

実際に父と風呂で背中を体をあらってあげた記憶は既に消えている。

だけれども、自分の足を洗っていると、生前に父が洗いきれなかった、この世の垢を

洗い清めてあげてる気がしてくる。

同時に寂寞も、陳謝も、それが嗚咽の成るまではさしたる時間はかからない。

ただひたすら父をおもい、先祖の汚れたおもいや、不始末、ひとへの罵声や、

衣服の上から踏みつけた悲しい仕打ちをこの私の代で洗ってあげる。代償にまみれる。

「心配ないよ、大丈夫だよ。」とうさん。僕が全部きれいに洗い流がしてあげるね、

ごめんよ。

御免よ。御免よ。僕が悪かったね。                       

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ごめんね。とうさん。親孝行なんて何ひとつもしてあげれなかった。

とうさん、ごめんえ。

そして。今度は母方のほうも。ごめんね。。おばあちゃん。母さん。

足を洗う。洗って全てが水に流せれるものならばそうしたい。せめて、生きている間にも、

それを考えて君と過ごしたい。君と共に生きていきたい。

「お風呂は先生に注意されるでしょ?駄目だったでしょ?」   うん。ありがとう。嬉。

「お水でね!」  うん。ありがとう。うれし。

早朝に行水して部屋に戻ると、行く手が見えなくなる程に、

もうもうと湯気が体から湧き出てた。暗い部屋。

父の声が聞こえた。明るい声。

「さっぱりしただろう。」 父はわらってた。

うん。そう吐いた。うつむいてこぼれた涙が体に触れた。        

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それはまるで煮え立った油のように熱かった。

「はなかめ。」と父が笑って袖を鼻に擦りつけた。

        うん。

  「乗れ。」 と父が言った。          「うん。」 

 父は鼻を拭って汚れたシャツを見た。

僕は父が愛してやまない馬の引く馬車の輪車に足をかけ飛び乗った。

「いいげ」 「うん。」  いいかあ、の意味。ふるさとのそれ。

僕と父を乗せた馬車はガタガタと音をたてて川に向かって入っていった。

ジャングルのワニのように静かに水面にソフトクリームのような波を立てて進んでいく。

若い時に苦労した父の涙と汗が思い出に溶けこんでいく。綺麗な水が年輪を重ねる。

あの時の川辺の水面に揺れる水彩を今年は伊豆の海で見かけた。おなじく夏でした。

川で溺れて死にそうになった僕を、馬車で轢かれて死にそうになった僕を父は助けて

くれた。その父が愛してやまなかったもうひとつの海で今年は生き返れた。潮の香りに。

日に灼けた父が真っ白なシャツ姿で笑っていた。「とおる。行こうか!」  「うん。」

麦わら帽子を抑えてる僕。肩車してる父の後を愛犬の柴犬サブが笑いながらついてきた。

    「うん!サブもいこうっー!」

       「わんっ*」

    「よし、まま食わせるぞっ!」                      

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       「わんっ*」

      ワンワンッワンッ!  

      サブー!サブー!

         ワン!!! 

     ァッ ァッ!ァッ!アッ!はははー!

「・・・・・・・。・・・・・とう。」   「君を好きでいてよかったぁ。」

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