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       今までの記憶のかけらの残像です。    小さすぎる私の心のシャッターですが、、、。

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2012年4月17日 (火)

ありがとう。と言えるあの日にもう一度君と。

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なんでだ。僕は盗み聞きをするのか。今交わされてる話の内容が嘘であって欲しい。

それは男女の親密さを物語る。

自分で決めて座った場所の隣の席の二人は見覚えがあった。いや、貴女だけだった。

昨日ならばこの席に座ってた。その時はいなかったね、、。何故に今日なのだろうか。

その席に腰を下ろそうとした時に見覚えのある顔が隣に存在する事なんか考えなかった。

しかし、二人は偶然に視界に飛び込んだ。

それはとても信じられないけれど、あきらかに貴女だとわかった。気がついた。

見せてくれていた様な同じ笑顔の貴女が違う男性とお話をしてるのが目に飛び込んた。

そして、いつにも増して優しげで君は楽しそうだった。あなたは隣の席にいた。

極力観察などしたくなかった。操作にも手慣れた雰囲気で覗きこんで画面の小さな

パソコンをいじって無邪気にあなたは笑ってた。

僕は偶然にあなたと此処で出会ったのは運命のような気がした。

これで良いのですね。

それまで楽しげに聞こえてた筈の客席の会話は一変したように静まり返り、

声を潜めている。

小さい時に母が僕を置いてきぼりにして去って行ってしまった時を思い出した。

いや、そんな訳は無い。生まれて間もない僕にそんな記憶があろうはずなんかない。

悲しまないで。悲しまないで。悲しまないで。「うん。」と頷いて、

視線を声が聞こえてくる方に向けてみたら、知らない女性が一度だけ頷いて見せて

向けられてる視線から顔を落としてみせた。

悲しまないで。悲しまないで。悲しまないで。「うん。」と頷いて後悔した。

それは隣の席の貴女が一緒に座ってる男性から聞こえてきた。

そんな事をつぶやく訳など無いのに、彼は軽く咳をしたように口元に華奢な手を

あてがって僕を見つめて頷いてみせた。

それなのに僕を無視してるかの様な真横の貴女からは聞こえてこないのが堪えた。

「きっと彼は私が自宅からメールを送ってると思ってるわ!うん。」

その笑顔がいつにもまして素敵な貴女だった。

そうだね、僕が自宅を出る時には、僕に気をつけて外出するように労りを見せてくれてた。

今は頭の中が真っ白になってしまって思い出せれない状況だった。

送られてくる総てが優しさに包まれていた。確かにそんな事を言われた筈だった。

僕は今も理由もわからずにいた。こうなってしまったことを悔やんでいた。

「我慢しなさいっ。」

そういう声が記憶から蘇った。乱暴な物言いは一体、誰の声だったのだろう。

今後、その出会いと別れを此処で見た現実を否定して生きていけるだろうかと悲しんだ。

出会いはあっても、永遠にお別れなんてありえる筈がないと思いたくてここに来ていた。

それを現実にしてしまうようなかけらを全部綺麗に捨ててしまうつもりで、

此処にきたのにね。

僕にとってその作業は慣れていて、とても簡単であるから、帰宅する頃には

何時もの自分に戻って、また貴方と出会えると確信していたのにね。

「おかえりなさい。」と言われる。ずうっとこの先いつまでもね、、。

このままでもいいかもしれない。どうするのだろう、僕は、、。

その時になって初めて隣に座っている僕に気がついたのか、

貴女は信じられない様な顔つきで、悲しそうな素振りもなく僕を見つめてた。

、、何と言ったかわからないけれども、貴女は僕に短く告げて、「話があるので、」と、

僕を起立させる事などわけもないことの様に済ませてみせた。僕は従っていた。

貴女はまるで天使のような優しい頷きで僕を席から立たせることに成功していた。

気がつくと僕はエレベーターに背を向けて、貴方の正面に立っていた。

壁に持たれたまま。その君に対して僕は俯くことしか出来ないのだ。

ありがとうと言えるあの日にもう一度君と出会って、いや、戻って素直に謝りたかった。

此処で見てきた沢山の出会いと別れを繰り返すしか無かった自分にお別れを言いたくて、

思い出のスターバックスに来たんだ。この場所で作られ、繰り広げられた幸と不幸。

ようやく君を信じれるようになった。

それの選択しか残された道は無かったのだからね、、。

やはり君は季節的には早い白のワンピースを着ていた。まだ、初夏でもないのにね、

そのレースの鮮やかさが目に染みて、美しい君を一層輝かせていた。

その滲んでる視界の先に貴方の履いてる靴のところ、足首にアンクレットが、

ハンカチを持つ手の間から光るリングが左の薬指に収まっているのが霞んで見えた。

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僕は大きくため息をはいた。

「ふうう。」

「もおお、いいでしょお?」

「うん。」

「この先はどうなるのかしら、、。」

「ねえっ?」

「えっ?」

「…」サ・ン・テ・ン、、、。「で、終わったら?」

「えー?本気で??」

「もうう、いいじゃん、こんな馬鹿なお話なんて、誰が読むの?楽しい?」

僕は答えれなくて悲しくなったんだ。

「呆れた、。そんなに別れたいのお?」

「いや、違う。筈。」

「もうう、いいじゃん、帰ろうねっ。」

「おーしっ!ごはんを食べに行こう!」

「賛成っ!」

お気に入りの新宿丸井の2階にあるスターバックス。

そこでお茶をして帰るときに何時も乗り降りする、エレベーターホール。

エポスカードのカウンターを通り過ぎて角を曲がろうとした時に誰かの声が聞こえてきた。

それは間違うことのない君の声だった。

その時になって胸が急に締め付けられた。

そして君がいるであろう後ろを振り返ってみた。

「どうしたあ?…」

「ううん、なんでもない!」

そこには君がいた。

僕は恐る恐る怖いもの見たさで君の声がはっきりと聞こえる空間に目をやった。

白いワンピースをきてる女性がいた。

その子は、其処にいるはずのない僕の涙を拭きながら自身も泣いていた。

「ごめんなさい。」

そう、はっきりと聞こえた。君は泣いていた。

「ドンッ。」「あっごめんね。あははは~ぶつかっちゃった!」

「シイイイイ。」

「どした?」

「うん、なんでもないよ、待って!今ねいちゃついてるカップルがね、、。」

「ううう~ん、そうなんだ、暇だね、じゃあっこっちからでも帰る??」

「いやあ、そっちは、はやく扉を閉めてたからさ、、、まとう。ね、。」

「しゃ~ないね、、座りながらまつか、ね、。」

「うん。」

僕はそれが嬉しくて君の小さな手を握って彼らの幸福を祈ることにした。

「ねえ?まだ、桜は咲いてるかなあ?」

「腹減った。サンドじゃ足りない。」

「ああ!忘れてたね、もう9時だね、帰ろうね、。」

                    *

いつもありがとう。

ごめんね。、こんなお話でね、。

おやすみなさい。

先に眠ってるの?

ねえってばっ、、。

「…」

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