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       今までの記憶のかけらの残像です。    小さすぎる私の心のシャッターですが、、、。

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2013年7月 9日 (火)

お風呂

お風呂は一番風呂だった。子供の頃だ。
皆が一番を譲ってくれた。そのお風呂はとっても立派だけれど、まるで大工のように父が二日がかりで玄関脇に増築したものだ。

我が家にお風呂が出来るそれまでは、親戚のお風呂を借りて使わせてもらってたのだ。だけど、晴れて父のお陰で我が家六人が気を使わずに入れるようになったのだった。

僕より二つ歳上の姉と二つ違いで妹が二人、思春期を過ごす姉と妹はどれ程安堵した事だろう。

それから月日が流れて引っ越しの為にあの家を去るとき、解体される我が家の様を見てた父が僕に悲しそうにいい放った一言が記憶にある。

「とおる、、、風呂釜ね」
父が新しい家の為に購入した大事なものだった。
だけども新しい家にはお風呂がある。
だから残念なことに使えない。もう用がないのだった。

一つの傷も曇りもない赤銅の風呂釜を指差して僕に言った言葉は父の思い入れだもの。

家族をお風呂に入れるために働いた。

家族を食べさすために働いた。

家族皆で暮らすために働いたのが父だった。

その思いが詰まってた。

ああ、、僕は父になにをしてあげたかな、、、

父に背中を洗ってもらったことは何回あるかな。

父の背中を洗ったのは何回あるかな。

多分、二回と一回も無いだろだ。

「お父さん!」
「一緒にチャップっ!」

そう言って父に甘えていれば良かった。

今日もまたあの頃を懐かしく思い出した。

「チャップはいる」
今の僕はあなたの一言に癒される。

あなたはすでにお風呂をあがって爽やかにビールを飲んでいるのかな。

いや、きっと多分僕はあなたより先にお風呂を上がったと思ったからお風呂の思い出を少しだけ書いた。

「チャップ上がった?」

ねえ電話しようかな。
いるかな。。

チャップチャップ。

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